Adobe Lightroom Classic
ライブラリと現像で表示色がちがう!?
バラを撮っていたらLightroomがトラブった。冗談をいっているわけではない。ちょっとレアなLightroomのトラブルに遭遇したのでレポートしよう。
発端はバラの撮影だ。色鮮やかな赤いバラを撮影し、そのRAWデータをLightroomのライブラリモジュールに読み込む。現像モジュールに切り替えたとき、違和感をおぼえた。ライブラリモジュールと現像モジュールでバラの色が異なるのだ。
長らくLightroomを使ってきたが、ライブラリモジュールと現像モジュールで色が異なるなど、経験したことがない。そもそもモジュール間で表示が異なるようでは、何を基準に画像編集すればいいのか困ってしまう。ただ、心当たりはある。画像の色飽和だ。
このとき撮影したバラの花は、レッドからマゼンタにかけて色が飽和気味だった。ライブラリモジュールと現像モジュールで色が異なるのは、色飽和したRAWデータのみ。それ以外の画像は当然ながらライブラリと現像で見え方はいっしょだ。試しにカメラとレンズを変えて同じバラを撮影してみたが、案の定、色飽和した画像は撮影機材を問わず、ライブラリモジュールと現像モジュールで表示色が異なる。問題点は色飽和にありそうだ。
いろいろ調べてみたところ、Lightroomはライブラリモジュールと現像モジュールで色空間(カラースペース)が異なることがわかった。ライブラリモジュールはAdobe RGB、現像モジュールはProPhoto RGBだ。Adobe RGBは広色域だが、ProPhoto RGBはさらに広い色空間だ。この色空間のちがいが、色飽和した画像の表示に影響していると考えられないだろうか。
試しに色飽和した画像の彩度を下げると、ライブラリモジュールと現像モジュールで同じ色表示になる。また、色が異なるは赤系統のみで、青、緑、黄は変化しない。ソフトウェアのバグということでもなさそうなので、とりあえずは高彩度な赤は腹をくくって撮るしかあるまい。