Leitz Summicron 35mmF2 RF
ゴーグル付き8枚玉をα7IIIに付ける裏ワザ
ゴーグル付きのライカレンズはα7IIIに着かないと思っていた。筆者だけでなく、多くのオールドレンズファンがそう思っていることだろう。初代α7には問題なく装着できたのだが、α7IIでグリップが大きくなり、装着時にゴーグルと干渉するようになってしまった。α7IIIも同様にグリップが大きく、ゴーグル付きライカレンズをフルサイズで使えるのは、デジタルM型ライカのみと信じて疑わなかった。
この話をオールドレンズ・パラダイス(筆者が講師をする写真講座)のメンバーに話したところ、きょとんとした表情で「エッ、フツーに付きますよ」というのだ。いやいや、がっつりグリップと干渉するって。α7IIIだけでなく、Nikon ZやEOS Rだって干渉するってば。しかし、そのメンバーは衝撃の事実を口にしたのだ。「ヘリコイドアダプターを繰り出せば問題なく付きますよ」と。そっかあ、そうだよなあ、その手があったかあ(遠い目)。
というわけで、早速ヘリコイドアダプターとゴーグル付きライカレンズを組み合わせてみた。用意したヘリコイドアダプターはSHOTEN LM-SE Mだ。ヘリコイドの繰り出し量が6ミリあり、同種のマウントアダプターの中でもっとも繰り出し量が大きい。このマウントアダプターをα7IIIに装着し、ヘリコイドを最大に繰り出す。その状態でゴーグル付きのSummicron 35mmF2を取り付けた。ノーマルのライカMマウントアダプターだとゴーグルがα7IIIのグリップにぶつかってしまうが、SHOTEN LM-SE Mの場合は少しも干渉せずにレンズを装着できた。ちなみに、Hawk’s Factoryのヘリコイドアダプターも試したところ、装着自体は可能だが、かすかにゴーグルとグリップが干渉した。ヘリコイドの繰り出し量には注意したいところだ。
α7IIIとゴーグル付きSummicron 35mmF2で実写してみた。8枚玉のα7IIIデビューだ。デジタルM型ライカと異なり、ミラーレス機は狙ったポイントにジャストでピント合わせできる。おかげで開放の繊細なタッチを満喫できた。ゴーグル付きライカレンズを持て余していた方、ヘリコイドアダプターをお試しあれ。