Nikon Z 6 with Hologon T* 16mmF8
ニコンZ6で萌えよホロゴン
以前、ニコンZ7とGR Lens 21mmF3.5の実写をレポートした。ニコンZ7はイメージセンサー前のガラスが薄くなり、それが功を奏してショートフランジの広角オールドレンズで周辺画質が向上している。これは広角好きのオールドレンズファンにとって朗報だった。α7IIIからの乗り換えも十分検討に値する。ただ、ニコンZ7は高い。その点で二の足を踏んでいた人は少なくないだろう。さて、ニコンZ6を試す機会に恵まれた。ニコンZ7と同様に、ショートフランジ広角オールドレンズの救世主となるのか。今回俎上に上げるのは、ホロゴン。そう、広角オールドレンズの問題児、G Hologon T* 16mmF8である。
ここで試写したホロゴンは、コンタックスGマウントの個体をMSオプティカルでライカMマウントに改造したものだ。後玉周辺のレンズガードを1.2mmほど削り、内部干渉のリスクを軽減している。コンタックスGのホロゴンをそのままニコンZ6に付けているわけではない。その点は注意してほしい。マウントアダプターはSHOTENのLM-NZを使った。なお、サイレント撮影を有効にし、電子シャッターで撮影した。これも内部干渉を避けるための措置だ。
ニコンZ6で撮ったホロゴンの撮って出し、いかがだろう。周辺部のマゼンタかぶりはほぼ皆無だ。ただし、条件によっては緑っぽい色かぶりが感じられる。周辺像は解像が甘くなるものの、流れるというよりもボヤけるような描き方だ。ベストな描写とは言えないが、デジタルカメラでここまでホロゴンが使えるならわるくないだろう。参考までに、α7IIIとホロゴンの試写も載せておこう。
パッと見ただけでも、α7IIIよりニコンZ6の方が良コンディションであることがわかるだろう。とは言え、α7IIとホロゴンの実写結果と比べれば、α7IIIでもかなり改善されている。さらにライカM10とホロゴンの組み合わせは、周辺部に強烈なマゼンタかぶりが発生する。反面、周辺像は流れず、しっかり解像していた。ライカとショートフランジ広角オールドレンズの相性は玄光社「オールドレンズ・ライフ2017-2018」でレポートしたので、興味があれば誌面で確認してほしい。
【G Hologon T* 16mmF8の実写結果】
マゼンタかぶり
Nikon Z 6 > α7III > Leica M10
周辺像の流れ
Leica M10 > Nikon Z 6 > α7III
※左に行くほど良好
ニコンZ6、広角オールドレンズのパートナーとしてかなり優秀のようだ。こうなると、ニコンZ7とニコンZ6を取り揃え、同条件で広角オールドレンズテストをしたくなる。両機が手元に揃う機会があれば、ぜひ試してみたい。