F-Foto Custom Word Shoecover
シューカバーでその名を刻む

F-Foto Custom Word Shoecover 写真・テキスト=澤村 徹

 

カメラドレスアップは、端的に言うとカメラのパーソナライズだ。量産タイプの工業製品であるカメラを、自分だけの唯一無二の存在に高める儀式である。その冴えたる例が、カメラに名を刻むという行為だ。ライカを例に取ると、軍艦部へのシグネチャー刻印が挙げられるだろう。ただし、カメラへの直接の刻印はなかなか勇気がいる。手軽なシグネチャー刻印として、F-Fotoのカスタムワードシューカバーを試してみた。

 

F-Fotoのカスタムワードシューカバーでシグネチャーを刻印。このタイプのシューカバーは税込2,780円。リーズナブルな値段でカメラのパーソナライズが可能だ。

 

カスタムワードシューカバーは、シューカバーに任意の英数文字を刻印できる。1ライン10ワード程度で、フォントは斜体とブロック体が選択可能だ。シューカバー自体は複数の種類が用意されている。ここでは「メタルタイプ/ブラック/形状A」を選び、自分の名前「T.Sawamura」を斜体で刻印してもらった。これをライカM10に装着したところ、フィット感といい質感といい、実にスマートな収まり具合だ。ワンポイントドレスアップとして、これはかなりポイントが高い。

ちなみに、文字の刻印はそれなりに自由度がある。1ライン10文字が一応の上限となるが、複数行にわたって刻印したり、両面に刻印するなど、文字数は増やせる。文字色の変更も可能だ。ただし、両面刻印は料金が高くなるので注意しよう。なお、ホットシューのサイズはカメラによって異なるが、F-Fotoのシューカバーにはシールタイプのスペーサーが付属している。装着が緩いときは、このスペーサーを裏面に貼り、ホットシューにフィットするように調整しよう。

 

2行にわたって赤文字で「Old Lens Paradise」と刻印した。自分の名前だけでなく、グループやサークル名を彫ってもいいだろう。

 

シグネチャーの刻印は名前がオーソドックスだが、フォトグラファーならグループ名の刻印をお薦めしたい。上の写真は、筆者が2011年から講師担当している写真教室の名前を彫ってみた。写真を長らくやっていると、同好会や写真教室など、何かしら横のつながりが出てくる。そうした仲間でお揃いのシューカバーを持つというのはどうだろう。グループ展の記念品としてもおもしろそうだ。2千円台という手を出しやすい価格なので、まとめ買いもしやすいだろう。

 

刻印はシューカバーの裏面にも行える。左が表面の刻印、右は裏面の刻印だ。なお、片面刻印は2千円台、両面刻印は4千円台となる。

 

シールタイプのスペーサーが6枚付属している。これを裏面に貼り付けて、ホットシューにフィットするように調整する。ちなみに、「メタルタイプ/ブラック/形状A」はライカM10にスペーサーなしでジャストフィットだった。

 

木製のシューカバーも用意されている。もちろん木製にも刻印が可能だ。木製シューカバーは日本製で、写真の黒檀の他、カリン、パドックをラインアップする。

 

カスタムワードシューカバーを提供するF-Fotoは、シンプルかつクラシカルなカメラアクセサリーを販売する会社だ。カスタムワードシューカバー以外には、ソフトレリーズボタン、レンズフードなどを取り扱っている。この記事に装着しているドレスアップアイテムは、すべてF-Fotoで取り扱いのある製品だ。取材したところによると、富士フイルムXシリーズに似合うアイテムをひとつの指針にしているらしい。どうりでM型ライカにも似合うわけだ。カスタムワードシューカバー、ソフトレリーズボタン、三つ穴スリットフード、この3つを大人買いしても、6,000円前後で収まる。このコストパフォーマンスは驚きだ。加えて、M型ライカに付けて質感的に全然負けていない点にも注目したい。

 

直径10ミリのシンプルなソフトレリーズボタン。アルミ製はスクリュー式、木製はシールタイプだ。

 

F-Fotoでは様々なタイプのレンズフードを扱っているが、中でもお薦めは三つ穴スリットフードだ。これは40.5mm径の広角用。GR Lens 21mmF3.5でケラレなしで使用できる。偶然ながらも、スリット位置がほぼジャストだった。

 

これは40.5mm径の標準レンズ用三つ穴スリットフードだ。ここではJupiter-8M 50mmF2に装着した。旧コンタックスやキエフの標準レンズにバランスよく装着できる。

 

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