Hawkesmill Westminster Leather Camera Strap
ギターストラップみたいなカメラストラップ
クラッシュのボーカリスト、ジョー・ストラマーは、シンプルなストラップでテレキャスを提げていた。切りっぱなしの細いレザーベルトに、申し訳程度のショルダーパッド。あれはフェンダー純正品だろうか。ギターキッズ憧れのスタイルのひとつだ。
ホークスミルのレザーカメラストラップを見たとき、あのジョー・ストラマーのギターストラップを思い出した。躊躇なく「Add to Cart」をクリックする。15ミリ幅のレザーベルトに、40ミリ幅のショルダーパッド。サイドは切りっぱなし、ステッチは極太のレッド。もちろん裏革なんてシャレたものはない。ワイルドで、そしてストイックだ。
切りっぱなしのレザーストラップというのは、実のところさほどめずらしいものではない。デザインや太さにちがいこそあれ、昔からよく作られていたスタイルだ。ただし、比較的硬い革を用いることが多く、裏面もパサパサと乾燥しような感触だ。安物のレザーとは言わないが、コストパフォーマンス重視という印象は否めないだろう。
その点、ホークスミルのレザーカメラストラップは、ホーウィン社のクロームエクセルという高級レザーを用いている。シューズに使われることが多く、柔らかで、それでいて耐久性にすぐれたレザーだ。このレザーのセレクトは、相当な贅沢である。鏡面を見るとマットなのに透明感があり、オイルがたっぷりと染み込んでいることが伝わってくる。しかもカメラを提げるとベルト部分が伸縮するほど柔軟だ。素のままの裏革は使うほどに黒ずんでくると思われるが、むしろそこがこのストラップの魅力になるだろう。買い立てのグローブを早くなじませたくて、やたら手にはめたり外したりした幼少時代を思い出した。
最後に取り付け部の完成度の高さに触れておきたい。当て革付きの二重リング式。ありふれたスタイルだが、そのサイズ感がよく考え抜かれている。二重リングは一般的なものよりもひとまわり以上大きく、スクエアの当て革もかなり大きめに作られている。このサイズ感がとても新鮮だ。当て革は速写ケース装着の邪魔になることが多く、購入後すぐに切り取ってしまうことが少なくない。しかしこのホークスミルのストラップに限っては、切り取らずにそのまま使いたい。当て革込みでデザインが完成されているからだ。
ホークスミルのストラップを手にしたとき、少しでも長くこのストラップを身に付けていたいと思った。これだけ気持ちを揺さぶるストラップもめずらしい。
Hawkesmill Westminster Leather Camera Strap